三毛猫如月の玉手箱

お気に入りの海外ドラマ(アメドラ中心)のあらすじ&感想を書いています。ネタバレは主にCS放送済分のみ。おまけで時おり猫話も・・。

宿命の系譜 さまよえる魂~ラスト1分に呆然

AXNミステリーで放送されていた「宿命の系譜 さまよえる魂」、これをご覧になった方はどれだけいらっしゃるでしょう。(ちなみにhuluでも配信されています)
このドラマの最終回、第6話の最後の最後のシーンが大どんでん返しで呆然、ではこのドラマはどういうことだったのかと、しばらく悶々としてしまったのですが・・・。


宿命2

(原題The Living and the Dead)


時は1894年、英国。

ネイサン・アップルビーは新進気鋭の精神分析医だったが、母が所有する農園を引き継ぐため、実家に戻ることになった。彼は、幼い息子を亡くし失意のどん底に落とされた過去を持つが、先進的でアクティブな美しい妻シャーロットと近代的な農場経営を目指し、過去から逃れ、新しい生活に希望を見出していた。しかし、戻った直後に母が死去し、都会から来た若夫婦は慣れない土地で農園主としての生活をスタートさせる。

そんな矢先、村の牧師から、不可解な言動をする娘ハリエットを診てほしいと依頼される。それをきっかけに、ネイサンの周りで不可思議な出来事が次々と起こる。

第1話

宿命3

牧師の娘ハリエットに悪霊が乗り移る。

第2話

宿命4

昔、アップルビー炭鉱での崩落事故で生き埋めになり、救出されなかった子供たち5人の霊が甦り、継母(であるが実の子のように愛している)に育てられている少年を迎えに来る。

第3話

宿命5

壊れた水車小屋に潜む女の霊。彼女は治療師だったが1人の少女の勘違いで魔女に間違われ、凶作の呪いをかけたとして池に沈められていた。勘違いした少女は罪悪感を持ちながらも大人になり息子を持ち・・しかしその息子が今度は呪いをかけたとして池に沈められそうになる。

第4話

宿命6

学校教師のマーサが混乱した状態で発見される。森にはアリスの死体が。マーサの証言で殺したのは村から追放されたジャックとされるが・・実際はアリスへ同性愛を打ち明けたマーサが嘲笑されたはずみに殺していた。マーサはアリスの亡霊を見る。

第5話

農園に鉄道を敷くために来ていた技師が、木に吊るされた女の死体を発見して仰天するが、一緒にいた村人の目には映らなかった。技師たちは工事を放り出して引き上げてしまう。

宿命7

過去の万聖節の夜に起きた大虐殺の幻を見る村人たち。この村は呪われている、と逃げ出したモードは暗闇の中、木に激突して・・・。


その間にも、ネイサンは光る本を持った見慣れない(赤いコート)身なりの女を見かけるようになり、・・・そして、ある日、亡くなったはずの息子の亡霊を目にする。

農園の経営は妻のシャーロットにまかせっきり、ネイサンは精神科医として村で起きる不可解な現象を追い、池での痛恨の事故で失った幼い息子ガブリエルの亡霊を追ううちに、次第に精神のバランスを崩していく。最初は喜んだシャーロットの妊娠にも無関心になっていき・・・村人たちは次々と起こる怪異現象とネイサンに恐れをなして村を離れていく。それでもネイサンの錯乱はとまらず、そしてある時とうとう一人ぼっちの息子の側へ行く決意をするのだが・・。(第6話)

幽霊なのか幻覚なのかと思っていた光る本を手にした女が現れて、父を招くガブリエルの霊と自殺しようとするネイサンを止める。その正体とは・・・(実はネイサンの遠い子孫であるララ、彼女の母は彼女を生んで自殺しており、家系的に自殺が続いていたため、その原因を解き明かすために農園を訪れて現代とネイサンたちの生きている過去を行き来していた。光る本は彼女が見ているタブレット。しかし実は彼女自身も現代で農園を訪れた際、車の事故を起こして死んでいたため霊的存在であった)

宿命9

そしてネイサン・アップルビーという存在とは。

(最後の瞬間まで目を離してはいけません!)



第5話までは割と古典的なホラー風です。ホラーといっても、ぎゃっと驚くような凄惨さとかスプラッタ風の過激描写とかはまったくありません。なんというか・・・きれいな心霊写真を見るような感じ?暗くてしんしんと怖いのですが、映像は幻想的で美しい。

暗がりに佇む誰かの気配、いるはずのない子供の笑い声、ろうそくの時代の暗い屋敷の廊下の奥に立つ子供・・・振り返ると消える影、といった具合。

個人的に一番怖かったのは第2話。炭鉱で生き埋めになり見殺しにされた子供たちが手をつなぎ、生きているかどうか互いの名前を呼び合いながら少年を迎えにくる話・・・これはものすごーく怖かった。そしてものすごーく悲しかった・・・。毎回、怖いだけではなくて、1話52分かけて怪異現象の裏に必ず潜む悲しい秘密を解いていくサスペンスタッチなストーリー性は高く、BBCものにしては寝ることもなく(笑)じっくりと集中して見られました。全6話と短く、あまり話題作扱いでもありませんが、私的には意外な良作品でした。


ネイサン・アップルビーを演じるのはコリン・モーガン。魔術師マーリンでマーリンを演じた彼です。落ち着きのある大人になって、こういった古めかしい装いが抜群に似合ってます。

意気揚々と、生家に美しく賢く明るい新妻シャーロットを連れて戻ってきたネイサンが、かつて池で亡くした先妻との間の息子ガブリエルの記憶を蘇らせ、亡霊を見るようになり精神のバランスを崩していくさまを見事に演じていました。

対して、最後まで献身的な愛情をネイサンに注ぐシャーロットを演じたのはシャーロット・スペンサー。赤毛のアンを思わせるそばかす顔の、明るく賢い妻は暗いドラマの中で清涼剤の役割を果たしていました。


第6話は突然現代へ時がうつり、ネイサン・アップルビーの遠い子孫であるララが登場します。

宿命11

母を自殺で失っているララは祖母から自分の家系にまつわる宿命を聞いて、娘のためにそれを断ち切ろうと廃墟と化したアップルビー農園にやってくる。

宿命12

病院にも現れていたガブリエルの霊とそこで再会し、彼を追って現代と過去を行き来して、ネイサンの自殺を食い止めるのですが・・・。

自身がすでに死んで霊であることに気づき、最後はガブリエルの仮の母となって共に旅立っていく、というオチがつきます。(現代に残してきた赤ちゃんは迎えにきたダンナさんが連れて帰った)

二人の旅立ちを見送ったネイサンは、共に死のうとしてくれた妻シャーロットの献身的な愛にようやく目が覚めて、ガブリエルの霊に別れと愛を告げてめでたしめでたし・・・でドラマは終わるかに思えるのですが!!!


最後の最後、おまけのワンシーンがくっつきます。

これがもう、このドラマを根底から覆す大どんでん返し・・・これって必要だったかなあ・・・???

ものすごく驚きましたが・・めでたしめでたし、で終了で充分だったのでは、とも思いました。ただこれがあったから余計にこのドラマが忘れがたいものになったかもしれない。

結局ネイサン・アップルビーは・・・・

このドラマを未視聴で、これから見てみようと思う方のために、ここではラストシーンの詳細は書きません。

知らないで見てほしいので(笑)

見た人だけにわかる仮説のみ、下の方に書いておきます。






仮説1

殺した妻とはシャーロット。

と仮定すると、彼女がどの時点で死んだのかが問題になり、可能性があるのは服毒自殺のシーンしかない。あれ以降が幻??

でもそうすると、アップルビーの家系は絶えることになり、ララへと続く話が途切れてしまう。


仮説2

殺した妻とは先妻。

と仮定すると、確かにガブリエルの話は出てくるのに、死んだ妻、としか紹介されていない先妻。

もしかするとネイサンが殺し、彼の家系に続く呪いの宿命は先妻に端を発しているのかも??(女性ばかりが生まれ、死んでいる)

となると、ネイサンはあそこで自殺し、シャーロットのみが生き残れば家系は続くことになり、ララへと繋がる。呪いはガブリエルがもたらすものではなく、彼は母親を探していただけなら、ララを母代わりにした説明がつく。

自殺以降のめでたしめでたしの成り行きがネイサンの紡ぐ幻なのか??


仮説3

殺した妻は先妻。

さらにガブリエルを失った時点でネイサンは終わっており、以降のなにもかもが幻。


仮説4

めでたしめでたし以降のシーズン1では描かれなかった未来でシャーロットを殺す。そして幸せだった時間を反芻している。

つまり、シーズン2へのクリフハンガーだった?(今のところ、これで完結でシーズン2の話はないようですが)



すべてを幻と考えるのはただの夢落ちと同じで意味がなくなるし、光る本=タブレットの面白さが無駄になるので、仮設2か4あたりが妥当かと思いたいのですが…ただこの仮説2は殺された先妻が後妻の存在を許すだろうか、という大きな疑問をはらんでいる。真っ先に呪い殺すでしょ。


なんとも悩ましい置き土産となったラストワンシーン。そもそも正解なんてなくて、あとはご自由に想像を膨らませて下さいって狙いなのかも?



追記

原題はThe Living and the Dead

邦題で宿命の系譜、なんてついているからあれこれ考えてしまうけれど、原題から考えたら、

死者と生者の世界の境界線なんて我々が勝手に自分が生者だと信じているだけで、実は曖昧なもの、もしかしたら我々も死者の世界の住人なのかもよ?!という謎かけなのかなあ・・・と、後日思い至りました。

「なぜ妻を殺したのか?」という問いかけの謎は解明されませんけれど。やはりこの部分はクリフハンガーだったと捉えるのが妥当か。結果的に無意味で余計な思わせぶりになってしまった。むしろ、この一言はカットしてしまった方がまとまりがいいのではないかなー・・・そんな気がします。


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 [ 2016/12/08 23:01 ]  海外ドラマその他 | TB(-) | コメント(4)
リンク貼らせていただきました
はじめまして、nightowlと申します。
宿命の系譜について、とても上手にまとめられていて素晴らしいです!
私、こんなに上手に書けなくて・・・
ですので、勝手ながら私のブログにリンクを貼らせていただきました。
もしご迷惑でしたら、私のブログにコメント下さい。
削除いたします。
[ 2017/05/15 23:52 ] [ 編集 ]
nightowlさんへ
はじめまして。
リンクのご連絡、ありがとうございました。
このドラマ、本当に悩ましくって💦最後のシーンの結論が出せなくて、なんだかちょっと未練が残るレビューなんですが、それでもリンクしていただけるならどうぞお気兼ねなく。光栄です('ω')ノ
ラストシーンのもやもやがあるにせよ、BBCらしい美しく幻想的な映像と控えめなBGM、淡々とした詩的なセリフ回しがクラシックホラーなテイストになっていて、印象的なドラマでしたね~。
ブログにもお邪魔させていただき、ぽちっとさせていただきました♪



[ 2017/05/16 07:34 ] [ 編集 ]
ありがとうございます♪
こんばんは。
お返事とご快諾とこちらへのご来訪とポチまでありがとうございました♪
まとまりのない文章でお恥ずかしい・・・
本当に、6話完結だと思っていたら最後にあのシーン!
続きを作るつもりだったように思えますよね。
イギリスドラマって1年先に続きが作られることはよくあるので、
可能性はまだあるかもしれないです。
うっすら期待しておきましょうね♪
[ 2017/05/16 21:51 ] [ 編集 ]
シーズン2があれば・・
最後の一言「なぜ妻を殺したのか」の謎も解けそうですね。
今のところその話はないようですが・・・いつか続編、ってことになったらきっと見ると思います。
皮肉なもので(笑)あの不可解な最後の一言があるがために、かえって忘れられないドラマになっているという・・・💦
うっすら、期待しておきましょう('ω')ノ
[ 2017/05/17 08:44 ] [ 編集 ]
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プロフィール

三毛猫如月

Author:三毛猫如月
仕事と家事の合間の貴重な息抜きは、チョコとコーヒーと海外ドラマ(アメドラ中心)。
海外ドラマ歴は?0年になる如月の、のんびり視聴日記です。不定期で、愛猫にまつわる猫話ものせてます。

最近はエピソードガイド中心、内容は予告なくネタバレしておりますので、ご注意!

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